葬儀関連の費用についての覚え書き | パパ覚

葬儀関連の費用についての覚え書き

普段余り見かけない情報が手に入ったので覚書として


【棺桶の値段】

材質はキリ製が基本で、モミやヒノキ等も使われることがあります。
一般的な価格は5万円からで、原価は以下の通りです。


○ キリ製(飾りなし):原価8,000~1万円 売値5万円~
○ モミ製(飾りなし):原価5万~6万円 売値30万~50万円
○ ヒノキ製(飾りなし):原価30万~40万円 売値100万円以上
○ キリ製(2面彫り):原価2万~3万円 売値10万~15万円
○ キリ製(布張り):原価2万~3万円 売値10万~15万円


のぞき窓や取っ手、彫刻の多寡によっても値段が上下します。
モミやヒノキは素材を活かすために基本は無垢仕上げです。

これらのグレードは業者が値踏みします。


【墓地について】
墓地一式は3平方メートルで平均350万円ほどです。

この金額には「永代使用料」というものがついてきて、内訳が公表されることはありません。

墓を建てる時は石材店に行くのではなく寺に頼むのが一般的です。
自分で業者を探してくると露骨にイヤな顔をされることがあります。

なぜなら寺にはそれぞれ懇意の業者がおり、墓石を買う人を紹介するごとに「施工冥加金(せこうみょうがきん)」という名のリベートが支払われるからです。

このリベートは代金の15~20%程度にもなります。

そんな石材業者と寺との関係なので墓石の原価はなかなか明かされることがありません。
しかし推定で原価率は10分の1程度と言われています。

原材料の石は海外産が主流で、白御影石(しろみかげいし)なら中国・韓国・インド、黒御影石ならスウェーデン産が多くなります。

中国・韓国で石の加工まですべて終わらせてしまえば、かなり安く仕入れることが出来るといいます。

ちなみに、墓石の最高級品は香川県高松市庵治町の御影石と言われています。(大島や愛知でも良いものは採れますが、このあたりは好みなので宝石と似た部分があります)



【戒名について】
戒名には一般的に3つのランクがあります。


○ 信士・信女(戒名料30~50万円)
○ 居士・大姉(戒名料50~80万円)
○ ○○院○○居士・大姉(戒名料80万円以上)


これは、通夜・葬儀の読経料と戒名へのお礼を合わせた額です。(地域・住職によっても差があるそうです)

名前の文字数が長いほどランクは上とされており、一番下の信士・信女は6文字になります。

最高位は「院」がつく院号ですが、本来なら出家して仏門に入った人が授戒の師僧によって与えられるものです。

しかし戦後、出家せずとも死者に立派な戒名をつけてほしいという要望が増え、多額の布施によってそれを実現してしまったのがこの「ビジネス」の始まりです。

「院」のつく戒名は、もともと寺院を奉納するほどの人に菩提寺がお礼・敬意を込めて授けるものなのでした。

そして、戒名のルールとして下記の2つがあります。


○ ランクは先代にならう(倣う)
○ 夫婦は同格


つまり、立派な院号を授かると、困ったことに子孫代々そのグレードが受け継がれるということです。
何が困るかというと、いったん授かったグレードはキープされ続けるため法事の度にふさわしい「お布施」を求められることになるからです。


上記の情報からすると、葬儀をする際の業者は、落ち着いて話ができる生前のうちに決めておくと良いようですね。

業界の体質として明朗会計が馴染まないため、病院等の出入り業者が段取りをしてしまってのが通例のようでここが、この業界のおいしいところなのかな。

ちなみに、最近での葬儀の平均費用は約200万円と言われています。